うまくいっているのに自信がない…
さて今回は、仕事や、恋愛や、友人関係や、家族関係など、
うまくいっているのに、なぜか、その自分に自信が持てないのはなぜ?について書いてみようと思います。
あなたにも、望んでいた結果になった(なっている)のに、その結果とは裏腹に気分が悶々としてしまったという経験、ないでしょうか?
例えば、
会社では順調に昇進しているし、周りからも頼りにされている。
定期的に表彰もされているし、
将来はもっと上のポジションにならないかというオファーもある。
それなのに、
・働くことへの苦手意識がある
・評価されても喜べない(何とか乗り切った感覚が強い)
・昇進やリーダーポジションへの強い抵抗がある
こんな気持ちがあったり。
恋愛で例えると、
数年付き合っている恋人とは仲良くお付き合いしている。
大きな喧嘩もないし、これといって不満もない。
彼の事は好きだし、相手からの愛情も感じる。
私ってすごく恵まれていると思う。
それなのに、
・この先関係が壊れるのではと漠然とした不安がある
・相手との結婚にいまいち前向きになれない
・自分のしたことで相手が喜んでくれても、徒労感がある
・相手のことが好きなのか分からなくなることがある
こんなことを考えてしまったり。
***
このふたつの例、
周りから見ると、なんにも問題なんて無いように見えるんですよね。
むしろ羨ましいとさえ思われたりする。
でも、自分の中にはずっともやもやした気持ちや不安な気持ちはある状態だと思うのです。
この状況を続けていると、
周囲に分かってもらえないと感じたり、
そう思う自分が悪いんだと自分を責めてしまったり、
そんな感情が沸きあがってくることもあるのではと思ったりします。
ただ、結果としてうまく物事が進んでいるという事は、あなたがやっていること(=行動)自体は、素晴らしいことなんだと思うのですよね。
職場の人、友人、パートナー、家族にとって。
それなのに、あなたの気持ちが報われないなぁと思う事があれば、ぜひ考えてほしいポイントは、
【その行動動機はあなたを幸せにしていますか?】
ということなんです。
あなたのその行動は、
不安・怖れ・怒り・嫉妬など、
ネガティブな感情を感じないようにするためにやっていませんか?
この視点が、とても重要かなぁと思います。
行動動機が”ネガティブ”とは、どういうこと?
さて、行動動機にフォーカースすることって実際あまりないと思うので、
ネガティブな行動動機の例を挙げてみたいと思います。
例)ネガティブな行動動機エピソード 仕事編
3年前、同じタイミングで入社した同期が表彰された。
焦りと悔しさを感じ、そこから半年間自分も頑張った。
残業もして、プライベートな時間も削った。結果、同期の友人よりも規模が大きい場で表彰してもらえることになった。
上司から連絡をもらったときはとても嬉しかった。
けれど、直後不安な気持ちがこみあげてきた。
「次は同期がもっと頑張ってくるんじゃないか」
「次に表彰を逃したら、落ちぶれたと言われるんじゃないか」
「期待にこたえ続けなければ、会社でお荷物になるんじゃないか」
あぁ、もっと頑張り続けないと…。
せっかく頑張りが報われたのに、絶望を感じてしまった。
これは、嫉妬や怖れが行動動機になっています。
例)ネガティブな行動動機エピソード 恋愛編
※今回は女性目線で書いています
1年前から同棲中の彼は仕事が忙しく、晩ご飯を作る係は私。
彼はいつもおいしいと褒めてくれるし、感謝してくれる。
素直に喜べる時もあるけれど、最近嬉しいと思えなくなってきた。
なんで私ばっかり?と、彼にイライラすることもある。
彼に「作って」と言われている訳じゃないのに。
じゃあ作るのをやめれば?と友達にも言われるけれど、
彼は忙しい分私よりも稼いでいて、2人の家の家賃も多めに払ってくれている。
料理ぐらい私が作らなきゃと感じる。
これは、不安が行動動機になっていますね。
***
会社に貢献しているし、恋人に愛を与えている。
それなのに、自分は全然報われていないような気がするというのは、凄く切ないし、もったいないなぁと思ったりするのです。
なぜなら、あなたが作り出した素晴らしい結果による評価や、相手からの感謝の気持ちを受け取れないからです。
評価されても、相手からどんな嬉しい反応をもらっても、どんどん苦しくなり、偽物のように感じてしまうのですよね。
これは、本当に、辛い!!何をやっても苦しいんです。
その状態が続くと、最終的には会社を辞めたり、もうパートナーと別れたくなる、いわゆる自爆もしかねないなぁと感じます。
そこに、あなたは必要だし、あなたの価値があるのに、です。
行動動機がネガティブになるのはなぜ?
ではここから、そもそもなぜ、行動動機がネガティブになってしまうのかを考えてみようと思います。
パターン① 自分を過小評価している
こんな経験ないでしょうか?
自分の得意分野はこれ!と自信をもって言えなかったり。
自分にはこれぐらいしかできない…と消去法のように自己価値を認識してしまったり。
そんな風に思っていると、
「頑張らないと捨てられる」
「ただでさえできることが少ないから、頑張らないと不必要だと思われる」
「役に立っていない自分は、存在価値がないと思われる」
こんな無価値感を感じて、脅迫観念のように頑張ってしまうのです。
その状態では、自分の意志や希望は無視してしまう事になるでしょう。
パターン② 無意識に自分の中につくられた”常識”にとらわれている
人生の中で、家族が世界のすべてだった子供時代、そして社会人になりたての時など、
初めての環境で誰かに頼るしかない依存時代に言われたことや培った価値観は、
私たちの中に常識として根強く残ります。
たとえそれがあなたを幸せにしないものであったとしても。
例えば、
・父親が仕事のできない部下の事を家で愚痴っていた
・専業主婦だった母親が家では料理を作っていたから、料理は女性がするものだという固定概念がある
※これはそのほかの家事にも当てはまります
・仕事で同僚と比べられた経験がある
このような経験があると、「どうすれば責められないか?」を考えるようになります。
すると、
愚痴られないように頑張らなきゃ!
女なんだから料理しなきゃ!
同僚よりも成果を上げなきゃ!
こんな風に、責められないための行動を最優先にして、自分の気持ちを置き去りにしてしまうこともあります。
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心理学でよくいわれる、こんな言葉があります。
「やらなきゃ」と思う事は「やりたくない」こと。
本当にやりたいことは、やらなきゃなんて思いませんよね。
そして、頑張っている意識なんてないんです。ただ、楽しくて時間が過ぎていく感覚です。
だからこそ、何かを避けるために無理やり何かを頑張ることは、わたしたちにとって結構辛い状況だと思うのです。
鍵は、「やらなきゃ」をやめること
ここまで2つのネガティブな行動動機を紹介してみました。
では、これを変えるにはどうすればいいのでしょうか?
実は、行動動機がネガティブなときは、頑張り方を間違えているときなんです。
無理しないとできない頑張り方をしているとき、ともいえるでしょう。
自立的な人にとっては、きれいごとのように聞こえるかもしれませんが、あえて言います。
自分ができることで、相手に愛を与えればいいのですよね。
というか、自分ができることでしか、純粋な愛を相手に与えることはできないなぁと思ったりします。
***
私たちは、自分にできることは、当たり前すぎて認識できなかったり、過小評価します。
だから、
できないことで自分を責める。
できない部分の能力をあげて、貢献しようとする。
自分が我慢してパートナーに愛を与えようとする。
でもそれって無理してますから、しんどいばかりじゃないかなーと思うのです。
自己犠牲で相手を幸せにすることはできません。
全身骨折の人に、けがの手当てをされたらどう思いますか?
ちょっと待って先にあなたよ!!と言いたくなりませんか?
それと同じなんですよね。
でも心って見えないから、たとえボロボロだったとしても、放置してしまうことも多くあるよなぁと思います。
特にパートナーシップにおいては、
「自分のせいで相手に無理をさせている」
「自分は相手を幸せにできていないんだ…」
とパートナーに罪悪感を感じさせることにも繋がると思うのです。
***
全てのひとに、それぞれの得意・不得意があります。
自分が不得意なことを、簡単にできる人がいます。
あなたが120%の力を出さないとできないことを、他の人は10%の力でできるかもしれません。
見落としがちですが、もちろん、逆もしかりですね。
自分の手に負えないことは、他の人に任せてみる。
その代わりその人ができないことで私ができることはやる。
これが、お互いに幸せになるコツなんじゃないかなと、私は思うのです。
win-winな関係で大切なのは「正しい自己認識」
そこで一番大事なポイントは、自分が得意なことを正しく認識するという事です。
他者と比較しない。あくまでも自分が得意なことを認識するという事がポイントです。
例えば、
どれだけ歌がうまくても、自分より上手い人はいるわけです。(そもそも歌がうまい下手は好みですよね。)
でも、自分より上手いとあなたが認識する人たちを見たら、わたしたちは「私なんて歌が下手…」と思ってしまうものなのです。
それで、頑張らなきゃ、もっとうまくならなきゃ、と無理して練習し、
楽しく歌う事よりもあの人より上手くなることが目的になってしまったりするのですよね。
ただ、ちょっと考えてみてほしいのです。
例えば、地球の人口が100人だとして、あなたは5番目に歌が上手いとしましょう。
そこで自分より上手い(と感じる)4人をみて、自分は下手だと思ってしまうという事があるとしたら。
客観的に考えると、「え!5番目だったら凄く上手じゃないの!」と思いませんか?
でも、よく私たちはよくこういう事をするんですよね。
要するに、比較の罠にはまっている状態、自分の能力がちゃんと見えていない状態です。
だからこそ、自分は何が得意か、何ができるか、
それを知ったうえで何がやりたいかを考えることが、とても大切だと思うのです。
わたしたちは、自分のことが一番よくわからない
さてさて、正しい自己認識をし、自分の得意なことで相手に与えることが大切という事をお伝えしましたが…
この、正しい自己認識というのが本当に難しい!笑
なぜなら、繰り返しになりますが、
得意なことは元々できるから自分にとって当たり前で気づきにくいし、
自分の中に作られた常識も無意識だから認識しづらいのです。
だから、自分以外の人に教えてもらうのが、一番早いし正確だったりするんですよね。
自立的な人は、自分で見つけようしちゃうんですけど。
ぜひ、自分の信頼できる友人や職場の上司、カウンセラーに聞いてみてほしいんです。
「私の得意なことって何だと思う?」
「私の魅力って何だと思う?」
もしくは、昔もらったお手紙とか、メッセージとか、そういうのを見返してみてもいいかもしれません。
もしかしたらスルーしてしまった、相手からの言葉がたくさんあるかもしれないですよ。(体験談です。笑)
その言葉を、信頼する勇気を持ってほしいのです。
そして、
あなたがすでにもっているその魅力で、人を愛してみたり。
社会に貢献してみたり。
恋人に愛を伝えてみたり。
それが、あなたも相手も幸せになるコツなんじゃないかと思います。
***
細かい事務作業が得意なら、営業が苦手だっていいんです。
行動力があるなら、少しぐらいおっちょこちょいでもいいんです。
いつも笑顔でパートナーを癒しているなら、料理ができなくってもいいんです。
あ、勘違いしないでくださいね。
「○○ができるからその対価としてできないことがあってもいい」
ということを言いたいのではないのです。
自分の価値を再認識して、苦手なことも認めて、
そのままのあなたでいること。
これが、自分を承認することになるんじゃないかなと思います。
自己承認ができると、相手も承認することができます。
私もOK、あなたもOKという風に。
すると、行動動機はだんだんとポジティブなものに変わっていくんじゃないかなと思うのです。
例えば、前半で出した例と同じ人が、起こっている出来事は同じでも行動動機をネガティブからポジティブに変えたとき、どうなるかというと…
例)ポジティブな行動動機エピソード 仕事編
3年前、同じタイミングで入社した同期が表彰された。
彼の得意分やであるデータ分析が功を奏したようだ。
彼とは違い、自分の強みは新しい企画立案だから、彼のデータ分析の力も借りて全く新しい企画を作りたいと一念発起し、半年間頑張った。
結果、努力が報われて、同期より規模が大きい場で表彰してもらえた。
自分の力だけでは成し遂げられなかったけれど、周りの力も借りて自分なりに会社に貢献できたと感じ、より仕事が楽しいと感じるようになった。
例)ポジティブな行動動機エピソード 恋愛編
1年前から同棲中の彼は仕事が忙しく、晩ご飯を作る係は私。
彼はいつもおいしいと褒めてくれるし、感謝してくれる。
素直に喜べる時もあるけれど、本当は料理はそんなに好きじゃない。
正直に彼にそれを言うと、「僕はお惣菜でも外食でも、一緒に食べられたら嬉しいよ」と言ってくれた。
ありがたいなぁと感謝の気持ちがこみあげてきて、彼にもっと愛情を与えたくなった。
そこで、自分が得意なインテリアで彼がもっと快適に過ごせる家づくりをやってみた。
彼はとても喜んでくれたし、それをきっかけに友人を呼んでパーティーをしたり、より2人の人生が充実することにつながった。
こんな風になるのではないかなぁと思います。
どうでしょうか?
ちょっと極端かもしれませんが、自分が得意なことで貢献することは、相手を幸せにすることにつながるのかも、、!と少しでも感じていただけたら嬉しいなぁと思います。
余談ですが、
自己承認できない時は、もしかしたら昔自分を認めてくれなかった親を、上司を、友人を、責めている可能性もあります。
認めてくれなかったというのが真実かどうかは別として、あなたはそう感じ、怒っているのかもしれません。
もしそれが原因なのであれば、カウンセリングなどを通じて、自立した自分でもう一度その状況を見ることをやっていくこともおすすめです。
が、まずは、今あなたの周りにいる信頼できる人の言葉を信じることをお勧めしたいなぁと思います。
さいごに
完璧にできない自分も許す。
自分ができることで、やりたいことで、相手に愛を表現する。
そうしたら、あなたが苦手な部分を得意な人が、自然とあなたの周りに集まってくるんですよね。
これは、私の実体験でもあるし、ご報告もいただいたりすることです。
人は、どこまでいっても、愛を与えたい生き物のようです。
だから、自分が愛を与えやすい人の元へ、自然と集まるのです。
そしてそこに犠牲がなければ、お互いに自分の得意なことを楽しんでやって、それだけで一人では叶えられなかった素敵な体験ができたりするんじゃないかなーと思います。
繰り返しになりますが、
一人って、限界があります。
特に、自分の価値を見つけられなくなった人にとっては。
私もカウンセラーさんに、「私にそんな価値ないわ!!」と抵抗しながらも何度も伝えてもらい、今があります。
ぜひ、あなたの素晴らしさをみつけるお手伝いをさせてくださいね。