「恋愛がめんどくさい」と感じる30代女子の心理と気持ちの整え方

「恋愛がめんどくさいんですよね…」というお悩み、カウンセリングでお聞きすることがあるんですよね。

特に、恋人のいない30代の女性から伺うことが多いなぁと思います。

実際、「恋愛がめんどくさい」と検索すると、ネットにはたくさんの記事があがっていて、それほど多くの方が悩まれていることなんだなぁと感じています。

ただ、「恋愛がめんどくさい」と感じる理由や状況って、人によって結構違うと思うんです。

例えば、

過去の恋愛で疲れたし、新しい恋愛に乗り気になれないなぁ。

毎日充実しているし、彼がいなくて困ることもないなぁ。

彼氏は?結婚は?とか聞かれると、なんだかめんどくさいなぁ。

などなど、色々なお気持ちがあるようです。

また、一緒にいる人や環境によって違った感覚が出てきたりすると、自分は本当はどうしたいんだろう?と悩んでしまうこともあるのかなと思うんです。

そこで今回は、恋人がいない状態で「恋愛がめんどくさい」と感じるときに深層心理で起こっていることや気持ちの整え方について、30代女子に向けて書いてみようと思います。

目次

「恋愛がめんどくさい」と感じる心理

「恋愛がめんどくさい」と感じるとき、

「恋愛をする」or「恋愛をしない」という真逆の選択肢が自分のなかに存在していて、どっちを選べばいいのか分からなくなっている状態かもしれません。

恋愛に興味がない、もしくは、今は恋愛をしなくていい、と自分の中で納得していたとしたら、そもそもめんどくさいという気持ち自体も起こらず、悩むこともないと思うんです。

つまり、「恋愛がめんどくさい」と感じ、悩んでいるということは、

「恋愛」というものに少なくとも興味はあるし、もしかすると本当は恋愛がしたいと感じている可能性があります。

その前提で、もう少し心理学的に解説すると、

自分が叶えたいもの(欲求)がある時に、それを手に入れるための目標(心理学では「誘因」と呼ばれます)が〔魅力を感じる部分〕と〔魅力的でない部分〕の両方をもっている場合、どちらを優先すればいいのか分からなくなり、心の葛藤が引き起こされている

という状態と考えられるんです。

つまり、「恋愛」をしようとしたときに、魅力と怖れや不安を同時に感じている可能性がある、ということです。

例えば、

恋愛でドキドキしたい ー でも傷つきたくない

恋愛を楽しみたい ー でも束縛されたくない

恋愛から結婚につなげたい ー でも離婚はしたくない

このような葛藤が考えられます。

そして、

少し想像していただきたいのですが、この状態、すっごく不快に感じると思いませんか?

なぜって、選べないからですよね。

メリットとデメリットを交互にみていると、やっぱり私たちは迷いますし、決めることが怖くなると思うんです。

すると、私たちは自分の認知をちょっと捻じ曲げる、なんてことをするんですよね。

つまり、本当は「恋愛がしたい」という気持ちをもっていたとしても、その状態だと不快に思うため、認知を変え、不快感を解消しようとします。

それが、今回のテーマである「恋愛がめんどくさい」という感情につながっている可能性があると考えられるんです。

これ、表面的にはめんどくさいという感情がでてきているので、それが実は認知を捻じ曲げた結果だなんて、なかなか自分では気づきにくいというところがやっかいですよね…

「恋愛がめんどくさい」と感じる理由

さて、心理学的に見ると少しややこしい解説をしてしまいましたが、

ここからは実際に「恋愛がめんどくさい」と感じる具体的な理由ってどんなものがあるのか考えてみたいと思います。

自由にやりたいことを楽しんでいる

大前提として、「自由にやりたいことを楽しんでいる」というのは、人生が充実していて、とても良いことですよね。

なので、このこと自体が「恋愛がめんどくさい」と考える理由、とは言えないと思うんです。

ただ、もし深層心理で、

【自由にやりたいことを楽しめているのは、恋愛をしていないからだ】

と感じているとしたら、どうでしょう。

自由や充実感と恋愛が、共存することはないと感じていると思いませんか?

つまり、恋愛をしていないことの対価交換として、自由や充実感があり、もし恋愛を手に入れたら自由や充実感を手放す、もしくは減らす必要がある、と感じている状態といえます。

ここには、なんらかの思い込みや、自己攻撃が隠れているかもしれません。

自由と充足感は、恋愛の有無に関係なく得られる可能性も十分にあると思うんです。

また、基本的に私たちは変化を苦手とします。

人間の生き残るための知恵とも言えますし、私たちには自分の中のコンフォートゾーン(快適な現状)を維持しようとする働きがあります。

そうすると、今手に入っている自由や充実感を手放してまで、どうなるかわからない恋愛を手に入れるということに対しては、なかなか積極的になれないということもあり得ると思うんですよね。

恋愛をするということは、変化ですからね。

結果、本当は恋愛したいと思っていたとしても、なんとなく積極的になれないな、めんどくさいな、と感じるようになることもあると思うのです。

過去の恋愛で報われなかった経験がある

過去の恋愛で傷ついたり、報われなかった経験があると、また同じことが起こるのではないかと感じることもあるでしょう。

もしくは、ひとつ前の恋愛が終わった直後である場合、やはり「お別れ」というのはどんな関係性であれ多少なりとも心や身体にダメージが出ると思うんです。

その状態では、次の恋愛に前向きになれず「めんどくさい」と感じるのも当然かなと思うんですよね。

この感覚は、「恋愛がめんどくさい」と感じられているご本人も、気づきやすいものかなぁと思います。

一方で、もう少し深層心理をみていくと、

過去の恋愛で傷ついたり報われなかったことを、「自分が悪かったんだ…」とたくさん責めていたり、「男性は〇〇だ」など、特定の過去のパートナーとの関係性を男性全体に当てはめて考えてしまっている可能性もあると思うんです。

もちろん、過去の経験から「自分の良くなかったところは治そう」や「〇〇な人はやめておこう」と考え、学ぶのは、素晴らしいことです。

これは、よりよい未来になることに目を向けていると思うんですよね。

つまり逆に、過去の自分や過去の恋人に目を向けていると、自己攻撃をしてしまったり、なかなか次の恋愛を始める気になれないことが起こると言えそうです。

”普通”を気にすることが多い

ここでいう”普通”というのは、「一般的に〇〇している人が多い」もしくは「〇〇した方がいいと謳われやすい」など、世の中で声が大きいように聞こえるもののことを指しています。

例えば恋愛と年齢を例にだすと、

・◯歳までには結婚しておいた方がいい

・子供は△人ぐらいいた方がいい

・◯歳でこれまでの交際人数が△人なのは多い/少ない

など、個々の経験に基づいてアドバイスされたり、マスメディアで取り上げられたりする話題ってありますよね。

特に、30代前後の年齢って、恋愛に関して取り上げられやすい年齢だと思うんですよね。

そういった話題に触れることが多いと、自分がそれに当てはまっていないことに焦りや不安を感じてしまうこともあると思います。

特に、身内や親しい友人からの言葉であったり、自分の状況が所属するコミュニティで少数派だったりすると、不安を感じやすいかもしれませんね。

すると、実際には「これが正解!」というのは無いと心の中では理解していても、”私は普通じゃないのかもしれない”という感覚を感じてしまうことになり、結果として自分の現状をネガティブに考えやすくなると思うのです。

ただ、自分でも悩んでいることであったり、まだ分からない・決められないと感じていることであった場合、いくら周囲からのプレッシャーを感じても、決められるものではないですよね。

その状態が続くと、最終的には「恋愛」という話題に対して考えることがめんどくさいと感じることもあるのではないでしょうか。

「恋愛がめんどくさい」と感じた時の気持ちの整え方

ではここからは、「恋愛がめんどくさい」と感じた時の気持ちの整え方についてご紹介しようと思います。

自分が感じている感情がどこからきているか考えてみる

「恋愛がめんどくさい」という感情は、何かしらの出来事や事情によって最終的に生み出されたものであって、その感情を感じるまでには色々なことを考えたり感じたりしている可能性が高いんですよね。

だからこそ、葛藤や悩みが生まれるといってもいいかもしれません。

つまり、「恋愛がめんどくさい」という感情自体を整えようとするのではなく、

「なぜ恋愛がめんどくさいと感じるようになったのだろう?」と考えてみることが、

気持ちを整えるうえでは大切じゃないかなと思います。

前のパートでも解説したように、「恋愛がめんどくさい」と感じる理由には様々なケースがあります。

自分の今の感情を感じている元になっている出来事や事情を見つめていくことで、勝手に気持ちの整理が進むこともあるのではと思います。

自分が楽しいと感じることの理由を考えてみる

楽しいことをするときに、「めんどくさい」とはあまり思いにくいですよね。

つまり、「めんどくさい」と感じている時は、楽しいことを考えにくくなっているかもしれないんです。

その状態が続くとしたら、いつも楽しめていることも楽しめなくなってしまったり、なんとなく気分が上がらない状態にもなってしまうかもしれないなと思います。

だから、「恋愛がめんどくさい」ということを考えるのではなく、

自分がやっていて楽しいと感じることに一旦集中してみるのもいいのかなと思うんです。

そうして、楽しい時間を過ごしていく中で、

自分は何をしているときに楽しいのか、テンションが上がるのか、明るくなるのかなどをリストアップしてみるのもいいかもしれません。

すると、逆に「めんどくさいと感じる理由」が見えてきたり、

こういう恋愛だったらいいかも、など、自分の中にあるポジティブな感情に気づくことができるかもしれません。

さいごに

ここまで読んでくださって、「どうやったら恋愛がめんどくさくなくなるか」について書かれているように思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。

ただ、私は、

【恋愛に前向きになることがゴールではない】

と思うんです。

私たちは、自分の意思で、自分の人生を選択していくことができます。

それに、感情や感覚は日々変化するものです。

経験、年齢、環境、関わる人など、置かれている状況に応じて私たちは常に変化しますよね。

つまり、恋愛がめんどくさいということに悩んでいるからといって、

恋愛というものが人生において何をもたらすのか、自分の人生の中で必要なのか、というのは、なかなか今決められるものではないのではと思うんですよね。

今の自分の感情や感覚に悩んでいるときというのは、何か自分を変えなければいけないような気分にもなりやすいと思います。

でも、変えなければいけないかどうかは、自分の本当の気持ちや、事情に気づいていってから、決めてもいいんじゃないかなと。

まずは、今悩んでいたり葛藤している部分を丁寧に見つめていきながら、自分の気持ちに気づいていくことをお勧めしたいなぁと思うとともに、そのお供としてカウンセリングをご利用いただくことも選択肢のひとつにしていただけると嬉しいです。

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